2003.8.24 たたら(40歳記念その11) たたら 小学3年生の夏休みに大阪長居公園にある青少年科学館(だったと思います)で見たたたら製鉄復元の記録映画を見たのがたたら製鉄との出会いでした。一度本物を見てみたいと思いましたが、子供の時には実現できませんでした。 2度目は神戸製鋼に入社間もなく、製鉄所祭りに研究所からも参加することとなりその準備係になった時、どんな内容がいいかと聞かれて「たたら」と即座に答えたのですが、「わたがし」か「たこやき」かを聞いていると問われがっかりしたときです。このときは出会っていませんが、思いはつのりました。 その後製鉄所に転勤になり、腐食しにくい鋼を開発するために鉄の腐食を勉強していると、たたらの鉄はさびにくいと記事が目につきたたらから得られた知識が現在の製鉄に応用できるのではと思うようになりました。しかし会社ではたたらを実現する事なく退職しました。 4度目は、大学の同級で別の製鉄会社に入社した友達がテレビでたたら製鉄が簡単にできると紹介されていたので彼の庭で一度試してみようという事になり、計画を建てたものの友人が東京転勤となりその計画もなくなってしまいました。 茶の湯に興味を持つようになると、茶室に置いてある鉄の固まり釜に興味を持つようになりました。これまでに知識を使って釜を見ると他の人と少し違った観点で釜を見る事ができるような気がするのがいい点です。 その後たたら研究会というグループがある事を知り、現在はたたら研究会で他の人が行っている内容を聞いている状態です。 古寺を解体した時、400年以上前にたたらで作られた鋼の釘は、その約7割がそのまま再利用できたとのことです。今の家ならば築後50年も経てばほとんどの釘はぼろぼろになりほとんど使えないと思います。茶の湯の釜も、現在の銑鉄(鋳物用の鉄)で作られたものは水が残っていると赤く目をむいたような錆が発生するのですが、古いものはひどい錆になりにくいと聞いています。 開発し尽くされたかのように見える鉄の、古くさい製法で作られたものが現在のものより優れた性能を持つという点をおもしろく思いと思いませんか? 鉄は工業製品を代表するものだと思うのですが、工芸品や美術品に通じる部分もあるのです。