96.6.26 たこ焼きと明石焼き


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96.6.26 たこ焼きと明石焼き

 大学の同期で仙台に住んでいる増本君が大阪に来て、明石焼き(本人はたこ焼きと言っている)を食べ、仙台で食べるたこ焼きとの違いに感動し、
「松本氏はたこ焼きに関してはいかなる考えをおもちでしょうか?」
との質問状を送ってきたので、つらつらと説明を書いていると、なかなかまとまっているではないかと思い、皆さんに送ることにしました。ということでたこ焼きの話題です。

増本君のコメント......
「明石のたこやきはうまい!」
卵焼きに似ていますがこれならばみんなが食べるのもうなずけるなと思いました。

 増本君が明石で食べたたこ焼きは、明石では「たまごやき」と呼ばれているものだと思います。神戸の人はそれを「明石焼き」と呼んでいます。大阪でも一部には「明石焼き」というものがある店もありますが、大阪の食べ物ではありません。また、大阪の「たこ焼き」と明石の「明石焼き」は僕にとっては違う食べ物です。

 僕は「明石焼き」と呼ぶ地域の人なので、区別するため、「明石焼き」と「たこ焼き」という言葉で区別しながらたこ焼きと明石焼きの差について話して行きます。
1.生地
・明石焼き
 たまごを多く含んでいる。小麦粉等が少ないため柔らかい。
・たこ焼き
 小麦粉の他に山芋をおろしたもの(粉を使っている人もいる)えび粉等を混ぜているため表面は比較的固く仕上がる。(中まで固いものはグレードが低いたこ焼きだと思います)
2.具
・明石焼き
 たこのみの店が多い
・たこ焼き
 たこ、ネギ、紅しょうが、こんにゃく、天カス等が入っている。
3.焼き方
・明石焼き
 あまりこがさないで焼く。必ず店の人が焼く。
・たこ焼き
 まわりは焼き色がつくまで焼く。店の人が焼く店と、自分で焼く店がある。
4.形
・明石焼き
 生地に固まる成分が少ないため、自重を支えられず、ぺったこになる
・たこ焼き
 まわりがかりっと(この表現はあまり的確ではない)焼けているため、ある程度形を保っている。
5.盛り方
・明石焼き
 木の板の上に盛られる
・たこ焼き
 自分で焼く店は鉄板からとりながら食べる。お皿で出される店もある。
6.味付け
・明石焼き
 かつおだしにつけて食べる
・たこ焼き
 ソースをつけて食べる店と生地に醤油味がついていてそのまま食べる店がある。一般の家庭(僕の家も含む)では「たこ焼き」をかつおだしで食べることが多い。
7.その他
 たこ焼きは屋台でも売っているが、明石焼きの屋台は見たことがありません。
明石焼きを食べながら飲むということは少ないのですが、たこ焼きを食べながら飲むビールはおいしい。
地域の差かもしれませんが、はでなたこ焼きの店はあるけど、明石焼きの店は一部(たちばななど)を除いておばちゃんが家でやっているあるいは小さな店でおばあちゃんとおかあさんがやっている店が多い。

 たこが入っている丸い形をした小さな食べ物と言う点では似ている(他の地方の人から見ると同じ)なのですが、僕には違うものです。西宮に住んでいる僕は、大阪で「たこ焼き」を食べ、神戸で「明石焼き」を食べると言う風に地域性もある食べ物です。

 大阪近郊の多くの家庭にはたこ焼き器があります。僕の家にもガスの台がついたものが3台(1台は被災してなくなりました)と鉄板だけのものが1枚あります。当然食事としてたこ焼きが出てきますし、中学や高校のときは、集まってたこ焼きパーティーなるものがよく開催されます。このまえ、京都近郊の人と話していると、関西で売っているホットプレートには鉄板、すき焼き鍋の他にたこ焼きの鉄板がついていると聞きました。(この話はにわかには信じがたいのですが)

 僕が、本間研時代に土曜日に研究室で何回かつくったたこ焼きは、(大阪風の)「たこ焼き」をだしで食べるという、大阪家庭風味たこ焼きでした。

 僕は食事としては明石焼きの方が好きですが、たこ焼きを焼きながら飲むビールも捨てがたい。ということでどちらも好きです。

 お好み焼きも大阪のお好み焼きと広島のお好み焼き(関西では広島焼きと呼ばれていることが多い)ではこれぐらいの差があるように思いますし、さらにもんじゃやきを交えると話はつきないように思います。そういわれると、山形と宮城の芋煮の違いもおもしろそうだ.....

 余談ですが、関西では「いか焼き」という食べ物もあります。関西以外の屋台でよく見るいか焼きはいかの姿焼きまたはいかぽっぽといわれるタイプのものだと思いますが、これとは違う「いか焼き」があります。作ったことがないので細かい内容はわかりませんが、いかを小さく切り、小麦粉を溶いた生地と混ぜ、鉄板の間にはさみプレスしながら焼くというものです。梅田(大阪)の阪神百貨店地下にある店が有名?です。僕の住んでいる地域でいか焼き用の道具(2枚の鉄板でプレスするタイプの道具)を持っている人は見たことがないのですが、大阪の南隣、堺に住んでいる北村さんの実家にはいか焼き器があり、自分で焼いて食べていたとのことです。大阪の食べ物は裾が広いでしょう!!!

以上、たこ焼きの明石焼きの話でした



この後、たこやきに関する本を読んだところ、たこやき3つに分類され
1.屋台で見るタイプのたこ焼き(ソースをつけて食べるもの)
2.明石焼き・たまごやきとも呼ばれる玉子がたくさんはいったたこやき
3.生地に醤油味がついていて外がカッリとし、中が半熟のもの(なにわたこ焼き、そのまま食べる)

歴史的には
3.なにわたこ焼きが一番古く、明石焼き、いわいるたこやき(ソースたこ焼き)と拡がっていったもののようです。